なぜ怪我をするの?


ダンサーにとって自分がなぜ怪我をしてしまったのか、あるいはいつもしてしまうのか、その理由を知ることは非常に大切なことです。典型的な3つの要因を挙げると、

  • 「環境的要因」
  • リハーサルのスタジオと本番の舞台の広さ、床の固さの違い、スケジュールと運動頻度の急激な増加など
  • 「解剖学的要因」
  • 脚長差、脊椎の湾曲、関節の可動域の欠如、過度の筋の硬さなど(これにあてはまるダンサーは、きっと事あるごとに悩まれていることだと思いますが、これもそれなりに克服できるケースが多くあります)
  • 「疲労」
  • 体力不足による(多くの場合、この疲労がダンサーの怪我を招いている要因のようです)


ここに、体力不足→疲労→怪我のプロセスを説明しておきます。


体力不足から疲労そして損傷への過程







その場しのぎのマンネリ

ダンスをすれば体に負担をかけ、怪我をすることもある。きれい事でないのも確かです。しかし中には始終慢性的に同じ場所を故障し、鍼やカイロプラクティック、あるいは整体?といった民間療法に定期的に通うことで、きちんとケアができていると思い込んでいるダンサーをよく見かけます。残念ながらこれでは技術そのものやダンサーとしての質が拡張される日が来ることはありません。損傷した部分は繰り返すたびに耐性を失い、回復能力が落ち、例え一時的に痛みは和らいだとしても、ダンサーの復帰に必要な、強さや伸展性、機能性を失い、いわゆる”自転車操業”スパイラルに陥りダンサーとしての幕を閉じることになります
”正しくプログラムされた訓練”だけがこれらを獲得できるのです。